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"有名なマンガの「ゴルゴ13」に原発の話があるというので先日買ってきた(最初に行ったところは売り切れでその翌日に行ったところでやっと発見)。 ネタバレありなので「そりゃー困る」という人は「続きを読む」をク..."

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“有名なマンガの「ゴルゴ13」に原発の話があるというので先日買ってきた(最初に行ったところは売り切れでその翌日に行ったところでやっと発見)。
ネタバレありなので「そりゃー困る」という人は「続きを読む」をクリックしないように(^^;

文庫版55巻に収録されている「2万5千年の荒野」。

アメリカロサンゼルスの北80キロにある原子力発電所。
ロスオリンピック開催1週間前には通常運転しろと会長が命令しており、それまでにあと6日しかない。
クレーンで作業をしている作業員(ハーマン)、ちょっとした不注意から逃がし弁にあててしまう。
技術者(プラントの安全課長)のバリーは上司の所長に逃がし弁のチェック(他にもチェックしたい箇所があるとも)を申し出るが、時間とお金がかかる&ほかに安全弁もあるのだからその必要はないと却下される。
バリーは食い下がるが、所長は「会長が社運をかけているのだから」と聞く耳を持たない。

通常運転まで2日、試運転をしている際にもちょっとした異常が発生する。
見に来た会長にバリーは「無理です、通常運転を延期してください」と訴えるが、所長に怒られ、会長も「彼を何とかしろ」と言うだけ。

通常運転開始の日。
バリーは発電所に入場させないよう計られ、締め出される。
会長がスイッチを入れ、出力は少しずつ上げられる…。
バリーは気になってしょうがないので、離れたところから双眼鏡で見ていた。
突然停電が起こる。
炉を止めるが、自家発電機のオイルのチェックを忘れたと担当者は言う。
炉の温度と圧力は上がるが、自家発電機が働き、一同胸をなでおろし、なぜか姿が見えない会長を除いて上層部はロスへ報告へ向かう。
一方バリーは何かあったことを察知するが、銃声が聞こえ、双眼鏡でのぞくと以前町のバーで見かけた東洋人(ゴルゴ13)が銃を持っているのを目撃する。

炉の圧力や温度が下がり始め安心しているところへバリーが駆けつける。
しかしバリーの部下が「様子が変だ、給水がすぐに止ってしまう」と告げる。
バリーは気付く、「さっきの事故で発生した蒸気がすごい圧力で詰まっているためだ!」
どんどん圧力と温度は上がっていく。
「逃がし弁を作動しろ!」…しかし作動しない!
「やはりあの時…!」
もし炉が吹き飛んだら…3時間でロスに放射能が!
「わずか3時間でロスの600万の市民をどうやって避難させるというのだ?!」

このままでは冷却水喪失で、炉がむき出しになる!
すぐ近くの町の住民を避難させ、汚染されている人は冷水シャワーをたっぷり使うよう連絡するバリー。
その間にもエアコンラインに放射能が入り、現場は全員マスク装着をする。
バリーはロスの上層部に連絡を取り、上層部は驚愕する。

圧力を下げれば冷却水も入る。
そのためには逃がし弁か安全器近くのパイプを破るしかない。
しかし反応により発生した水素で爆発が起こる可能性がある、また高温のところに冷たい水が来れば蒸気爆発の可能性もある。
そんな中、会長が駐車場で頭を撃ちぬかれているのが見つかった!
「あの男が…! 神技だ!」

電話の先の署長に計画を告げるバリー。
「君のようにプラントのすべてを知り尽くし、神技的射撃の腕の持ち主でないと不可能だ!」といわれ、バリーはひらめく。
「あの男なら…!」

「Mr.デューク東郷(ゴルゴ13)、私はあんたが射殺したところを目撃した人間を知っている。その人間の命と50万ドルを報酬に仕事をたのみたい。」
そして仕事の内容を話す。
引き受けるゴルゴ13。

一方、ロスでは協議が続いていた。
「最悪の場合、どうなるのかね」
「直接は1%ほどが作用するくらいです」
「1%の被曝は?!」
「風下の地点については…炉から3.2キロ以内は全員1日目に脳をやられて死亡…80キロ離れても誰も住めないでしょう」
「そんな大げさな…ヒロシマだって百年は草木も生えないといわれたがあの通りだ」
「桁が違います! 原発はヒロシマの原爆の全放出量の200~400倍はあります!」
「どのくらいの期間、ロスは死の世界に…」
「ウラン235は分裂してプルトニウム239という毒性の強い同位体になり…その半減期は…2万5000年…」(半減期についてはコチラ、同位体についてはコチラ)

現場に戻ったバリーとゴルゴ。
ゴルゴが射撃できる足場を作らねばならない。
クレーンをぶつけたハーマンをはじめとした作業員達が放射能の中、交代で足場を作ることになる。
水素爆発が起こるが、なんとか皆無事ですみ、足場を作っていく。
バリーとゴルゴだけ残り、作戦を実行する。
中は蒸気で何も見えない、バリーのプラントの図面だけが頼りだ。
「この図面に寸分の違いもないだろうな」
「私の作ったプラントだ、間違いない!」

ドギューン

「当たったのか?」
「さあな、何しろ標的がよく見えないんだ…図面の正確さを信じる以外にない」
「図面は正確だ!」
「なら、俺の仕事は終了だ」

高熱の蒸気が噴出し、バリーの全身を襲う。
「冷却水が入ったんだ! 成功だ! 早く行ってくれ! 私はもうだめだ」
「…」
「もう一つの約束…目撃者の命だが…ここで果たすよ…私がその目撃者だ」
「…」
「近づくな! 放射能水で汚染されているんだ」
最後のタバコを吸おうとするバリー、ゴルゴは火をつけてやる。”

- ヒコーキ雲: 桜が咲いた、鳥も猫もいた & ゴルゴ13の「2万5千年の荒野」: So-netブログ (via lalaaxe)

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