“メソアメリカでは元々チョコレートは日常的な飲み物であり、社会的に重要な行事には必ずカカオが供された。ウォッシュバーン氏によると、16世紀にスペイン人征服者がアステカ皇帝モンテスマと始めて対面したとき盛大な宴が催され、その席でも表面を泡立てたカカオ飲料がふるまわれた。用意されたカカオ飲料は巨大な壺50個分以上にも及んだという。
乾燥したカカオ豆と水を主原料とした、チョコレートの原型ともいうべきカカオ飲料で、口当たりを良くするためにチリペッパーやハチミツ、バニラビーンズなどを加えることもあったという。プエブロ族もメソアメリカの人々にならって、同じカカオ飲料を作ったのではないかと考えられる。
身体への効用も、古代の人々がカカオを多用した理由の1つと見られている。カカオに含まれるテオブロミンには強心作用や気道拡張作用があり、摂取すると呼吸が楽になる。戦場に赴くメソアメリカの兵士達は、カカオを与えられ奮起したと伝えられている。
ウォッシュバーン氏らは杯の破片のテオブロミンが、モチノキの仲間であるヤポンノキなどアメリカ南西部原産の植物に由来する可能性も検証したが、否定的な結論に達した。
自説以外の可能性も徹底的に検証するウォッシュバーン氏らの姿勢にヘンダーソン氏は、「メソアメリカとプエブロ族との交易を示す直接的な証拠はないが、ウォッシュバーン氏らが唱える学説は信憑性が高い」と評価している。
今回の研究結果は、「Journal of Archaeological Science」誌3月号に掲載されている。”
- ニュース - 古代の世界 - 古代アメリカのカカオは宝石に匹敵? - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト (via yellowblog)
乾燥したカカオ豆と水を主原料とした、チョコレートの原型ともいうべきカカオ飲料で、口当たりを良くするためにチリペッパーやハチミツ、バニラビーンズなどを加えることもあったという。プエブロ族もメソアメリカの人々にならって、同じカカオ飲料を作ったのではないかと考えられる。
身体への効用も、古代の人々がカカオを多用した理由の1つと見られている。カカオに含まれるテオブロミンには強心作用や気道拡張作用があり、摂取すると呼吸が楽になる。戦場に赴くメソアメリカの兵士達は、カカオを与えられ奮起したと伝えられている。
ウォッシュバーン氏らは杯の破片のテオブロミンが、モチノキの仲間であるヤポンノキなどアメリカ南西部原産の植物に由来する可能性も検証したが、否定的な結論に達した。
自説以外の可能性も徹底的に検証するウォッシュバーン氏らの姿勢にヘンダーソン氏は、「メソアメリカとプエブロ族との交易を示す直接的な証拠はないが、ウォッシュバーン氏らが唱える学説は信憑性が高い」と評価している。
今回の研究結果は、「Journal of Archaeological Science」誌3月号に掲載されている。”
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